第2期 C大会セミファイナルBブロックネタ披露!







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1組目:今期ランキング12位 (実質得点15位) (3/4)

麒麟145

コント:コンビニ

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矢野:どうも麒麟145です、このネタでファイナル行ければいいななんて思ってます

河島:望みは薄いだろうけど頑張ります

矢野:まあそんなこんなで見てください

河島:どうぞ!!



司会:TOPバッターは、C大会初出場! 新興サイトでは2つのサイトでチャンピオンを経験!

    正統派の漫才・コントをこなす2005年度を引っ張る若手コンビ! 麒麟145!

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矢野:あ〜喉が渇いたな・・・コンビニで飲み物でも買ってくか(ウイーン)

河島:いらっしゃいませ〜

矢野:炭酸飲料とか飲みたいな〜・・・あれっ一本もないじゃん・・・あっ、すいません店員さん

河島:はい何でしょうか?

矢野:炭酸飲料のコーナーが空っぽなんですけど売り切れですか?

河島:あっ・・・すいません補充忘れてました・・・申し訳ありませんが冷たくなくてもいいですか?

矢野:別に問題ないですよ

河島:よかった・・・ではお客様を今から1人の人間として扱おうと思います

矢野:何で客を邪険に扱おうとしたんですか?!冷たいを希望したら客に冷たくしてたんですか?!

河島:それが私の趣味です

矢野:趣味でそんな接客しないでくださいよ・・・・変な店員だな・・・

河島:変なとは失礼なこと言いますね!これでも時給600円もらってますからね?!

矢野:ほら最低賃金にされてる・・・・

河島:安さの限界に挑戦してます、これ以上安くなったら・・・・

矢野:なったら・・・?

河島:うぅ・・・・

矢野:泣くならやらなければいいじゃないですか!!

河島:それではこれからお客様には「あったか〜い」で接客させていただきます

矢野:自販機の表示みたいに言わなくていいですから・・・

河島:お客様、種類の希望は?

矢野:炭酸なら何でもいいですよ

河島:た、炭酸なら何でも?!

矢野:何でそんなに驚いてるんですか・・・

河島:いや炭酸って振ると危ないじゃないですか

矢野:大体そうですね・・・・

河島:じゃあ・・・ちょっと振ったら国が動くソーダを・・・

矢野:そこまで危険なソーダ聞いたことねえよ!!普通のあるでしょ普通の・・・

河島:じゃあこれどうこれ?振っちゃうと一瞬でドカンですよ!!

矢野:何その爆弾犯のキャラは・・・

河島:ふぅ〜・・・炭酸も最近は危険なやつ多いですからね〜

矢野:それより何よりあなたが1番危険だよ・・・

河島:ほら。あれなんか混ぜると危険ですよ

矢野:それ明らかに洗剤ですよね?!

河島:いえ、混ぜご飯の素です

矢野:混ぜれない混ぜご飯の素ってどういうことだよ!!しかも飲み物じゃなくなってるし・・・・

河島:混ぜご飯は飲み物です

矢野:カレーは飲み物ですみたいに言うな!!ちゃんとした飲み物出してくださいよ・・・

河島:じゃあこれはいかがです?頑固な汚れも落とすんですよ

矢野:明らかに洗剤だろ!!何そのそそらないキャッチコピーは・・・?

河島:お客様わがままですねぇ・・・

矢野:お願いですから害が無いやつを下さいよ

河島:じゃあ・・・・黄色いのなんてどうですかね?

矢野:黄色いの・・・レモン系ですか?

河島:おっ!!惜しいですねぇ・・・・

矢野:じゃあグレープフルーツとか?

河島:リステリンです

矢野:惜しくなかった!!

河島:しかしこんなの飲むなんて変わってますね・・・

矢野:お前が炭酸飲料として薦めたからだろ!!

河島:青いのなら黄色いのより少し甘くなりますけど?

矢野:確かにミントの甘いのもあるけども!!コーラとかそう言うのないんですか?

河島:あっそっち系統をお望みですか、こちらですどうぞ

矢野:最初からコーラって言えば良かったよ・・・後お弁当も食べようかな

河島:当店のお弁当ね…美味しかったんですよ。オススメでしたよ!!

矢野:・・・・何で過去形?

河島:実は…ちょっと腐っちゃいまして・・・

矢野:腐っちゃった・・・?何かあったんですか?

河島:それがよくわかんないんですよね・・・私がしたことと言えば冷蔵庫の電源をポチッとOFFに

矢野:完全にお前が原因じゃねえかよ!!何でそんなことしたんだよ?

河島:節電節電♪地球に優しいでしょ?

矢野:いやそりゃ電力の分は地球に優しいけど!客、業者、コンビニの経営各方面に厳しいだろ・・・

河島:そっ、それは盲点だった・・・・・

矢野:「盲点だった」じゃねえよ!悔しがってる暇あったら早く片付けなさいよ

河島:そうします・・・

矢野:片付けるのはお前なんだから結局損してるじゃねえかよ・・・

河島:そっ、それはK点だった・・・・

矢野:意味わかんねえよ!何でK点出てきたんだよ?

河島:さっき炭酸振ったから・・・・

矢野:100%関係ないよ!!無事なお弁当はないんですか?

河島:あ、それでしたらあちらに美味しくいただいたお弁当がありますけども

矢野:誰が空容器金出して買うんだよ!!大体商品に手を出すなよ・・・・

河島:あっパペットマペット寿司ならありますよ

矢野:・・・どんな寿司ですか?まさかカエルと牛肉をシャリの上にとかじゃないですよね?

河島:イカ墨を焦げたネタにぶっかけてシャリの上に・・・

矢野:ちょいちょいちょい何でそれがパペットマペット寿司?

河島:ネタはブラックだけど旨いんですよ

矢野:何上手いこと言ってんだよ!!じゃあおでん食べようかな・・・
   
河島:あ、おでんは多少残ってますよ・・・(ゲプッ)

矢野:こいつおでんにも手を出したな・・・・

河島:おでんの具のほうはあちらの冷蔵庫のほうになります

矢野:ん?冷蔵庫電源切ったよね?ってことはおでんも腐ってるんじゃ・・・

河島:いえおでんの部分は電源入ってますよ?

矢野:何で?!何でおでんのとこだけ電源オンなの?

河島:腐らせたら勿体無いでしょうが!!

矢野:その言葉弁当の部分の電源OFFにしたお前にそっくりそのまま送り届けたいよ!!もうおでんあるならくださいよ・・・・

河島:それでは取ってまいりますので少々お待ちください

矢野:ところでそこで湯気出てるおでんのつゆには何が入ってるんですか?

河島:え〜っとですね食玩の人形が浮いてます

矢野:何浮かべちゃってんの?!意味わかんねえよ!!

河島:心配しないでください。ちゃんとプロ野球チップスのカードも浮いてますから

矢野:ちゃんとの使い方間違えてるだろ!!そもそも何で浮いてるの?

河島:え〜っと・・・・店の商品全部開封して浮かべたからです

矢野:答えになってないよ!食うだけで満足せず浮かべたか・・・

河島:ちゃんと棚に並んでなかった在庫も全部開けました!!

矢野:何自信満々に全製品制覇しちゃったことを報告してんだよ・・・・

河島:あっ見てください!!!巨人時代の清原のカードがつゆに浮いてる!!

矢野:何の話だよ・・・・

河島:チームでも浮いてたみたいですけどね・・・えへっ♪

矢野:失礼なことを可愛げに言うな!

河島:あっ、楽天のカード全部沈んでる・・・

矢野:ホントだ!!こりゃ来期もダメだな・・・ってアホ!ついつい乗っちゃったじゃねえかよ

河島:わー!怪獣だー!!ガオーッ!!(バシャバシャ)

矢野:人形で遊ぶな!!おでんの汁で泳がすな!!

河島:うわっ!!熱っ!!おでんの汁熱っ!!

矢野:自滅もいいとこだよ!良い大人がおでんの汁で人形遊びして・・・

河島:さて!右手がターミネーターみたいになったとこで

矢野:皮膚が溶けるほど熱いの?!と言うかロボットじゃないでしょ・・・

河島:今日からアルバイターミネーターとして頑張ります

矢野:適当なこと言うな!!もう帰るからお会計してください・・・

河島:おでんが1点、コーラが1点。合計で630円なります

矢野:はいじゃあ千円から

河島:お菓子のほうおつけしますか?

矢野:それを言うならお箸の方だろ・・・

河島:1週間ほど前に開封済みのポテトチップスですよ?

矢野:確実に湿気てるじゃねぇか!!いらないよ。これ以上ないほどいらないよ

河島:わかりました。じゃあ代わりに足と頬つけときますね

矢野:誰のだよ!何の代わりにもなってないし・・・・・

河島:失礼しました、こちらお箸とお釣りですね。小銭のほう卵に入れときましたので

矢野:マジシャンみたいなことするな!!スッと出せよスッと!!

河島:ハンドパワー・・・・・スッ はい小銭

矢野:小銭が黄身でぐちゃぐちゃだ・・・どの卵から出したか見せてくれません?それ食べたくないんで・・・

河島:あ、すいません。タネあかしはちょっと・・・・

矢野:勝手にやりたい放題だな!!もう卵は諦めるよ・・・

河島:ありがとうございました〜

矢野:ったく何なんだよこの店はよ〜・・・・

河島:あっお客様!!すいません!!おでんにつける辛くて黄色いのつけるの忘れてました!

矢野:あ〜辛子ですか?早くください

河島:いえ、リステリンです

矢野:いらねえよ!!

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2組目:今期ランキング11位 (実質得点10位) (3/4)

ギブコン

コント「泥棒と関係者と」

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ギ「場違いなのは重々承知です」

ブ「わからなければ0点で結構」



司会:C大会初出場! 今回大会長文歴では最若手だが、緻密に練られたコントの腕は本物!

    実際に舞台で演じられるコントをテーマに、今回は新しい手法で読み物の世界? ギブコン!

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里奈「わあ〜、正也君、その服とっても素敵〜!」
正也「そ、そんなあ……」


山上「そ、そんなあ……」
≪山上、カバンを調べる≫
山上「ない、壷がない!ど、どこでなくしたんだ。困ったな……」
≪老人、現れる≫
老人「もしもし、そこの青年よ」
山上「え?」


里奈「え?」
正也「里奈ちゃん、君がそんな人だとは思わなかったよ……」
里奈「ど、どうしちゃったの?」


山上「いや、ちょっと壷をなくしちゃったみたいで……」
老人「左様か。ならば、ワシが助けて進ぜよう」
山上「ほ、本当ですか?」


正也「うん、本当だよ。
   今日のデートやめにしよう……」
里奈「何で、何で?私、正也君がそこまで落ち込むような悪いこと何か言った?」
正也「だって、里奈ちゃん、いきなり言うんだもん……」


山上「いきなり現れて『そなたに我が奥義を授けよう』って言われても、
   普通、対処に困るだろ!」
老人「ならば好都合じゃ。この奥義はそなたが困った時に役立つものなんじゃぞ」
山上「今まさにそれなんだよ!
   人が困ってる時にさらに困るようなことすんなよ!困るon困るじゃねえか!」
老人「うむ。じゃから、そんな時こそ、我が奥義を……」
山上「だから、授けられること自体が困るんだよ!
   授けられる、困る、授かった、解消――何だよ、コレ!」


里奈「何よ、ソレ。
   私が正也君の着てる服を褒めたのがそんなに嫌だったの?」
正也「だって、ビンゴじゃん……」
里奈「ちょっと、ヒドくない?それって正也君が自分勝手なだけじゃない。
   何様のつもり?」


老人「ワシは『困った』という声を聞けばすぐに助けに参る、正義の仙人――仙人様じゃ!」
山上「この期に及んで自ら格式高く振る舞うつもりか」
老人「うむ、それでは参るぞ」
山上「参らねえよ!」


正也「参ったなあ……」
里奈「……その服、そういうガラじゃなかったんだ」
正也「うん。これは染みで汚れただけで、オシャレは意識してないから」
里奈「そ、そうだったの。あの、ゴ、ゴメンね、気付かなくて。
   それなのに、私ったら一人で怒ったりして……」
正也「いいよ、別に。
   僕なんて、いつもファッションセンスゼロだもんね。仕方ないよ……」
里奈「ゴメンってば。ね、イジケないで。じゃあ、はい。お詫びに――」
正也「うへ?こ、こんな公衆の面前で?」
里奈「ほら♪目つむって……」


山上「何してんだよ、こんな公衆の面前で」
老人「どうじゃ、見たか?今のが、我が奥義、名付けて『龍の怒り』じゃ!」
山上「わけわかんねえよ!」


正也「うひょーっ!よーし!落ち込んでてもしょうがない♪」
里奈「……そ、そうよね」
正也「さあ、ディナー食べに行こうか、里奈ちゃん」
里奈「う、うん。で、今日はどこに連れて行ってくれるの?」


山上「……警察に連れて行きたいんだけど、このジジイ。
   でも、それをしたら、俺が壷を盗んだ泥棒だってバレるかもしれないしな……。
   ん、いや、その盗んだ壷をなくしてるんだから大丈夫か……」
老人「おい、何をブツクサ言っておる!
   それに、師匠に対してその蔑んだ目は何じゃ!」
山上「はあ?いつ俺があんたに弟子入りした!勝手に継承させんじゃねえよ!」
老人「うむ、その意気じゃ。よいか、その闘争心を忘れるでないぞ。
   我が奥義は心の目で見るんじゃ!今、そなたには何が見えるのじゃ?」


正也「きれいな海と夜景が見えるんだって」
里奈「へえ、船上レストランだなんて、なかなかロマンチックね」
正也「でしょ。予約するのたいへ――」
里奈「……ん、どうしたの、正也君?真っ青な顔して」
正也「あ、あれ?さ、財布がない、みたい……」


老人「それは一大事じゃ!
   うむ、そんな時こそ我が奥義をじゃな……」
山上「あんたもしつこいな。
   目の前の景色が見えれば十分だろ。一大事扱いするんじゃねえよ」
老人「ほれ、無駄口を叩くでない。
   このままでは我が奥義を習得するまでに日が沈んでしまうぞ」
山上「おいおい、あと3時間ぐらいで日没だぞ。
   奥義っていう割には簡単に覚えられそうだな」
老人「初心者大歓迎じゃ!経験者優遇、やる気のある人大募集じゃ!」
山上「バイト感覚で奥義習得?後継者不足がそんなに深刻かよ」
老人「ほれ、さっきの続きじゃ!参るぞ!」
山上「だから参らねえよ!」


里奈「それ言うの今日2回目だね」
正也「参ったな……」
里奈「ほら、3回目」
正也「こんな時に悠長に数えなくても……」
里奈「わかってる」


老人「わかったじゃと?
   ついにそなたも我が奥義を習得したか。うむ、ワシの目に狂いはなかったようじゃ」
山上「狂いまくってるだろ、狂喜乱舞だよ。
   もう、どうでもいいから邪魔すんなよ!」
老人「きっと我が奥義が役立つ時がそなたに来ることじゃろうて。うむうむ。
   では忘れるでないぞ、名も無き青年よ!――アディオス!」
山上「おおよそ仙人らしからぬセリフが飛び出したな。
   何が『アディオス』だよ。キャラ的には『さらばじゃ』だろ。
   てか、俺、山上って名前があるから!」
≪老人、立ち去る≫
山上「ったく。そんなことより、壷だよ、壷。
   あのガラスの壷、大学の一室から盗んだばっかりだったのにな。
   どこでなくしたんだろう……」


正也「どこでなくしたんだろう……」
里奈「ちゃんと思い出して。これじゃあ、どこも行けないじゃない」
正也「ええっと、確か、ここに着いた時には財布はまだあったはずなんだ」
里奈「ホント?さっきここに着いたばっかりなんでしょ。
   だったら、この辺を捜せばまだ見つかるかもしれないね」
正也「ごめん、最初にここに着いたの2時間ぐらい前」
里奈「さっき、さっきって言ったじゃない……」
正也「いや、その、いろいろ、用事、とか、あった、から……」
里奈「ええっと、その話、詳しくお聞きかせ願えますか?」


山上「い、いきなりどうかしたんですか、お巡りさん?何かの聞き込みですか?」
警官「いやね、泥棒だ」
山上「んぐっ……!」
警官「さっき大学の教授の部屋から丸型フラスコが盗まれたって通報があったもんでね」
山上「丸型フラスコ?」
警官「ほれ、理科の実験で使う道具だで。知っとるだろ。
   しかも、盗まれたのは、何と普通のサイズの3倍なんだとよ。
   んだから、こういう感じのガラスで出来た壷みたいに見えるんだど」
山上「なああああああーっ!」
警官「ぬわあああああーっ!」
山上「……あれは壷じゃなくて丸型フラスコだったのか?」
警官「んだ、もう、びっくりすたなあ。どうした?何か知ってるんかいね」
山上「いや。俺も知らないです。
   ……てか、俺も知りたいです」


里奈「知りたいから、ちゃんと教えて」
正也「ええっと、ここで待ってたら、友達と偶然会って……」


吾郎「……あの、もしかして正也?」
正也「え?そう、ですけど……」
吾郎「俺や、俺!思い出せへんか」
正也「…………」
吾郎「ほれ、思い出せへんか。俺、吾郎!」
正也「オレゴロー?」
吾郎「ハァイ、オレゴローデース!って、アホ!誰がオレゴローや!吾郎や、吾郎!」
正也「ゴロウヤゴロー?」
吾郎「ハァイ……って、やんねーよ!てか、お前、わざと言うてるやろ」
正也「ああっ!もももももももももももももしかして吾郎?」
吾郎「あざとい!」


正也「あざけり?」
里奈「だって、正也君ってそんなテンションのおかしな人だったかなって思って……」
正也「久しぶりだったんだよ、そいつとは」


吾郎「何や、元気そうやんか。
   俺が小学生の時に転校してもうてからやから10年ぶりくらいやな」
正也「そっか。吾郎が転校しちゃったのが小学生の時だからな。
   もう何年ぶりになるのかな?ええっと、10年ぶりくらいかな」
吾郎「いや、今それ俺言うたやん。10年ぶりやで、10年ぶり」
正也「おお!じゃあ、せっかくだから全部足して40年ぶりだな」
吾郎「何で足すねん。せっかくの理由もわからんし。
   しかも40年ぶりって、俺らいくつやねん」


警官「20代から30代ぐらいの男らしい」
山上「へ、へえ。よくわかりましたね、泥棒の特徴なんて」
警官「大学内の防犯カメラにそれらしい人物が写っちょったらしい。
   おっ、そう言や、ちょんどあんたぐらいの年格好だったような……」
山上「んぐっ……!」
警官「おろ、何だかそんの服装もよく似てるんでねえか?」
山上「そ、そんなことないですよ。
   あ、あの、俺、今、仕事の途中なんで、これで失礼します――」


正也「へえ、仕事の途中でこっちに寄ったんだ。で、何の仕事してんの?」
吾郎「えっと、何て言うたらええんかな。物を運ぶ仕事って言うたらええんかな?」
正也「それって、運送屋?」
吾郎「うん、そうや」
正也「…………」
吾郎「…………」
正也「今の笑った方が良かった?」
吾郎「いや、流してくれてかまへん」


山上「流れないぞ……」
≪山上、トイレの水を流す≫
山上「……詰まってんのかな?
   ったく、泥棒に成功したと思った途端、気は緩む、腹まで緩む……」
コンコン。
山上「あ、入ってます」
男声『あの、そこん置いてる大き目のカバンって、もしかしてあなたのですか?』
山上「え?ああ、はい。そうです」
男声『ちょいとトイレ清掃しますんで退かしますね』
山上「あ、はい。すいません」
≪山上、トイレの水を流す≫
山上「んー、何で流れないんだろ……」


正也「あの時、巻き込まれたからかな」
里奈「その友達のクダに?」
正也「いや。そいつと別れた後、変なごたごたに。――たぶん、その時に財布を」
里奈「え、変なごたごたって?」
正也「忍者にやられた」
里奈「……ハァ?」


山上「……ハッ!」
≪山上、カバンを調べる≫
山上「そうか。泥棒に成功した直後に、俺がトイレに入ってた時か。くそっ、やられた。
   ちくしょう、あの声はいったい……」


女声『きゃー!財布ドロボー!』
正也「ん、泥棒?」
≪山上、走りながら現れる≫
山上「くそっ!何やってんだ、俺は。
   叫び声に反応して、思わず走り出してしまったじゃないか。
   財布泥棒じゃねえのに。ったく、これじゃあ職業病だよ……」
正也「お、おい!と、止まれ!お、お前、泥棒だな!」
山上「何でこうなるんだよ。
   ええい、面倒だ…………ぐ、ぐはっ!」
≪山上、吐血≫
正也「ぎゃ、ぎゃあああああーっ!」


里奈「ま、まさか、その服の染みの汚れって……」
正也「ビンゴ」
里奈「……な、何なの、それ」


正也「……な、何じゃ、コリャーッ!」
山上「ははは!バカめ!
   どうだ、忍法『龍の怒り』の威力は!思い知ったか!」
正也「ふざけんな!何が『龍の怒り』だ!
   そんなもん忍法にすんじゃねえよ!ただの吐血じゃねえか!
   てか、僕の服、血だらけじゃねえかよ!」
山上「仙人の奥義が、まさかこんな形で役立つとはな」
正也「はあ?何が仙人の奥義だ。
   それで忍者のつもりかよ!こら、待て!」
山上「ははは!――アディオス!」


里奈「ねえねえ、何か向こうから物凄い勢いで誰か走って来てない?」
正也「あ、ほんとだ。
   たぶん、お巡りさんじゃない?どうしたんだろうね」
里奈「あっ!ねえ、正也君、その服だとヤバくない?」
正也「へ?」
里奈「そんな格好してたら正也君捕まっちゃうよ、早く逃げて!」
正也「で、でも、僕、何も悪いことしてないし」
里奈「いいから!私のために逃げて!今日は逃げて!」
正也「え、ええ?どういう意味?
   何で僕が逃げなきゃいけないの?」


山上「何で俺が逃げなきゃいけないんだよ。
   俺は、フラスコ泥棒だけど、財布泥棒じゃねえぞ!」
正也「はあ、はあ、はあ……待てーっ!」


警官「はあ、はあ、はあ……逃げられた。
   あんの、今、あんたと一緒にいた人は誰かいね?」
里奈「ええっと……」
警官「血まみれの服を着た怪しい男をこの辺で見かけたって通報があったもんでよ」
里奈「あ、あの人、血まみれの服を着てましたよ」
警官「な、何だって?そ、そいつは、あんたの知り合いだか?」
里奈「……い、いいえ。
   あの人は私の『知り合い』ではありません」
警官「んじゃあ、何で今、あんたと一緒にいたとよ?」
里奈「ええっと、その、いろいろ聞かれたんです」
警官「何?どんなことを聞いたか覚えちょるか?」
里奈「え、ええっと、あ、そう言えば、船がどうとか言ってたような……」
警官「うぬぬ、船だか。逃走ルートの確認だら?
   うむ、とこんで奴の顔を見た思うんだが、どんな顔だったかいね?」


吾郎「お前の顔ってあの頃から変わってへんかったから、わかりやすかったで」
正也「誉めてんの、それ?」
吾郎「せやで。久しぶりに会うても、相変わらずのお人好しやしな、正也は。ははは!」
≪吾郎、正也を叩きまくる≫
正也「痛いって、やめろよ。何のスキンシップだよ」
吾郎「うっさい!どうせこれからデートでもすんやろ。ええおべべ着やがって。
   ちくしょう、どんな子や」


正也「ちくしょう、逃げられた。
   はあ、どうしよう、もう里奈ちゃん来る頃だろうし」
≪里奈、現れる≫
里奈「正也君、お待たせ〜!待った?」
正也「わっ!言ってる傍から。い、いや、僕も今さっき着いたところ」
里奈「わあ〜、正也君、その服とっても――」


吾郎「素敵〜♪」
正也「気持ち悪い」
吾郎「ちょいと茶化しただけやん。何や、正也にはもったいないくらいのええ子やんか。
   でも、まあ、果たしてそれがホンマにその子の姿なんやろか?」
正也「何だよ、僕の彼女のこと疑ってんのかよ」
吾郎「すまんすまん。でも可能性はゼロやないで。
   そういう子に限って、表と裏の顔を使い分けてるもんやで。
   例えば、正也がどんだけ時代遅れな格好して来ても、
   『わあ〜、正也君、その服とっても素敵〜!』
   って、開口一番で言うやろな」
正也「そんなことは……って、この服、そんなに時代遅れかな?」
吾郎「いや、チョベリグ♪
   ま、そう言うことや。じゃ、そろそろ俺、行くわ。ほなな――」
≪吾郎、去っていく≫
正也「……里奈ちゃんに限ってそんなことはないと思うけど」
女声『きゃー!財布ドロボー!』


里奈「泥棒ですか。大学の備品を?へえ〜。
   じゃあ、あの人が事件の関係者なんでしょうか?」
警官「かもしらんです。
   んだ、いろいろ捜査にご協力感謝します。んでは、これで失礼」
≪警官、立ち去る≫
里奈「……ふう。ビックリしたなあ、もう」
≪里奈、携帯電話をかける≫
里奈「……あ、もしもし、私。
   全然ダメ。今日のカモはお金持ってなかった。
   せっかく私が嫌々デートしてあげるっていうのに財布なくすなんてありえると思う?
   いろいろふんだくってやろうと思ってたのにさ。
   え、そうよ。今日は1円の稼ぎもなしよ。
   てゆーかさ、聞いてよ。そいつが着てた服がまた悪趣味でさ。
   血吐いたようなガラかと思ったら、ほんとに血だったの。笑えねーっつーの。
   ――で、吾郎の方は?うん、財布が2つ?
   久しぶりに小学校の時の同級生に会ったから挨拶代わりと、通りすがりの女性のを盗んだ。
   え、しかも、どっかのバカが身代わりになってくれた?
   何よ、そっちはずいぶんと大入りじゃない。
   それから……壷?何それ?ガラスの壷?ふぅん。
   まあ、いいわ。とりあえず連絡だから。あ、うん。はいはい、じゃ」
≪里奈、携帯電話を切る≫
里奈「ふう……。今日の稼ぎはなしか。あーあ、困ったな……」
≪老人、現れる≫
老人「もしもし、そこのお嬢さん」
里奈「え?」

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3組目:今期ランキング7位 (実質得点6位) (5/5)

アポカリプス

コント/君は一人じゃない。

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どうもアポカリプスです。えーと作品の中に出てくるある物事についてはやったことがないので、テレビと想像を使って考えました。だからあまりそこには突っ 込まないでください。



司会:C大会初出場! 今期は終盤にオーバー500などの高得点を記録したシュールコント師!

    今回もコント愛溢れるネタで、目指すはファイナル一直線! アポカリプス!

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秋山:お前ってさぁ霊感強いんだよな?

千葉:うんまぁ。なに?話ってそっち系?

秋山:うん。お前に頼みがあるんだ。

千葉:頼み?

秋山:あのな。俺さぁ取り憑かれたんだよ。

千葉:えっ?・・・・・なんに?

秋山:落ち武者。

千葉:落ち武者?うわー。

秋山:それもさぁ取り憑かれたのが体全体じゃねぇんだよ。右手だけなんだよ。

千葉:どういうこと?

秋山:体の一部分だけ。だから右手以外のことはあんまり干渉してこないんだよ。

千葉:ふーん。それってなんかまずいの?

秋山:体全体ならまだしも部分だけだとなんていうのかな、あいつらのパワーが濃縮しちゃってたまにコントロールが完全にあいつらにもってかれちゃうんだよ。

千葉:ちょっと待って。・・・・あいつら?

秋山:ああ、右手は落ち武者、左手はどこかの原住民、右足は貴族の娘、左足は女海賊。

千葉:へぇー。

秋山:つーか四人いて、外人の割合がなんでこんなに多いんだよ。ここ日本なのに。

千葉:えっ!すごい!

秋山:すごい?

千葉:だって手足で異文化コミニケーション出来るよ!

秋山:別に俺の体はNOVAいらずじゃねぇよ!

千葉:いいじゃん。英会話とかバリバリじゃん。

秋山:いらねぇよ!こんな外国人講師!

千葉:あ〜良いな。

秋山:どこが良いんだよ。

千葉:だって合体ロボみたいじゃん!

秋山:別に俺の体は霊魂の集合体じゃねぇぞ。

千葉:そうだやって!分解!

秋山:できるか!自動バラバラ殺人になるだろ。

千葉:あっ!そうすると・・・秋山君はまぁ一応頭ってことにしてレッドで、武蔵がブルー、アロパイナがグリーン、梅子がイエロー、デスティニーズチャイルドはピンクだね。

秋山:パーツごとで色分けをするな!それとなに勝手に名前付けてんだよ。

千葉:別にいいじゃん。ないと不便だもん。

秋山:まぁ付けるのは別にいい。ただなんだ今のは。

千葉:えっ?なんで?

秋山:落ち武者を武蔵は許す、原住民をアロパイナもまぁ許す、梅子ってなんだ!

千葉:貴族の娘って言うからおしとやかな感じかなと思って。

秋山:日本人じゃねぇかよ!

千葉:えっ?でも・・・日本にだって貴族はいたんじゃないかな。

秋山:うるさい。まぁ梅子もいい。問題はトリだ。デスティニーズチャイルドって何だ!!

千葉:女海賊って言うから、かっこいいほうが良いかなと思って。

秋山:デスティニーズチャイルドは音楽グループだろ!なんだ、俺の体はただでさえギュウギュウになってるのに左足にいたってはパンク寸前かよ!!

千葉:じゃあ秋山君はどんなのがいいの?

秋山:貴族の娘はエリザベスで、女海賊はミシェル。

千葉:うわっ!すごい無難!

秋山:別に俺の体なんだ。いいだろ。

千葉:まぁそうだね。それにしても本当にいいな〜。

秋山:全然お前の気持ちが分からない。

千葉:だって面子はそろったじゃん。そうだ!秋山君、仰向けになって。

秋山:なんで?

千葉:いいから。

秋山:こうか?

 秋山、仰向けになる。

千葉:足広げて。

秋山:足?

 秋山、足を広げる。

千葉、秋山の足の間に座る。

秋山:おい!なに股間に座ってんだよ。

千葉:いいから。それじゃあ乾杯!

千葉、乾杯の感じで秋山の手足に拳をぶつける。

秋山:痛い!痛い!

千葉:え〜っと自己紹介はもういいですね。あ〜それにしても女性二人に囲まれてもうハーレムだ。

秋山:男の股の中でハーレムか?

千葉:えーっと・・・・・じゃあ王様ゲーム!!イェーイ!!

 秋山、冷めた表情。まったく気付かない千葉。

千葉:それじゃあ王様は・・・・・うーんなんかいろいろ難しそうだから僕ね。ごめんね。最初から暴君で。

秋山:・・・・なにをやってるんだ。

千葉:えーそれじゃあ(秋山の左手を指差す)アロパイナが!・・・・自民党から政権を奪う。

秋山:できるか!

千葉:いや。やるのは秋山君じゃないよ。(秋山の左手を指差す)アロパイナだから。

秋山:こいつがやるってことは俺がやるってことだろ。

千葉:だからア・ロ・パ・イ・ナ!秋山君は手伝っちゃダメ。アロパイナだけ!

秋山:なんだそれ!左手一本で自民党から政権奪うって、どんなハンデだよ!!

千葉:フリータイム!!

秋山:あっ?

千葉:しょうがないよ。盛り下がってきたから。

秋山:盛り上がってるとかあるのかこれは。

 千葉、秋山の右足と会話を始める。

千葉:へぇーそうなんだ!エリザベスちゃんは身長が180cmないとダメなんだ。じゃあ僕なんてどう?うん?そうか・・・・・・そう。・・・・・いいの?

 千葉、迫る表情で秋山の右足に顔を接近させる。

秋山:なんだよ。

 千葉、ぎりぎりまで接近させる。

秋山:お前まさか・・・・・

千葉、ふと秋山を見る。

千葉:ダメだ。人が見てる!

秋山:そういう問題か!?

千葉:分かった。秋山君!

秋山:なんだ?

千葉:右足のテイクアウトを頼めるかな。

秋山:できねぇよ!!なにてめえ俺の右足と変なことしようとしてんだ!

千葉:できないのかー。

秋山:なぁなぁ!

千葉:なに?

秋山:なんだこれは。

千葉:合コン。見れば分かるでしょう。

秋山:・・・・いや、お前が可哀想にしか見えない。あのなぁ聞いたことねぇよ。手足と合コンって。つーかこんなことやってる場合じゃねえんだよ。

千葉:なに?

秋山:だから俺は困ってるんだよ。

千葉:なんで困ってるのさぁ。

秋山:朝起きるとなぁ手と足の位置がおかしいんだよ。手足が交差してたりするの。あれはもう寝相が悪いなんてレベルじゃない。

千葉:それは・・・・・席替えじゃないの?

秋山:こいつらはお前が言う前から始めてんのかよ!あっそうだ。じゃあこれはなんだ。

千葉:なに?

秋山:起きると体は大の字になってんの。なおかつ手足がもう完全にピッキーンって伸びきってるんだよ。

千葉:・・・・・青春はもう終わって、皆それぞれの道に歩み始めたんじゃないの?

秋山:学園ドラマの終わりか!なんだこれ。

千葉:秋山君の体はNOVAだけじゃなくてツイスターも要らないね。

秋山:好き勝手やりやがって。

千葉:そうだ。頼みってなに?

秋山:俺こんな状況だから霊能者のところに行こうとしても、こいつらが反発するんだよ。
だからお前に霊能者を連れてきて欲しいんだよ。

千葉:なるほど、そういうことなんだ。呼ぶ必要ないよ。僕は徐霊できるんだ。

秋山:本当かよ。やってくれ。

千葉:でも・・・・もったないよ。

秋山:俺の体なんだから好きにしていいだろ。

千葉:でも・・・・もう一人の体じゃないよね?

秋山:妊娠したみたいに言うんじゃねぇよ!早くやれ!

千葉:わかったよ。江原啓之、江原啓之、江原啓之、江原啓之、江原啓之、江原啓之

秋山:・・・・・・・・・・

千葉:江原啓之、江原啓之、江原啓之、江原啓之・・・・タモリー!!!!ドーン!!!

秋山:・・・・・・・・・・

千葉:どう?

秋山:どうじゃねぇよ!タモリはストーリーテーラーだ!これで除霊ができるわけない!

千葉:ダメか・・・・・・

秋山:とにかく霊能・・・なんだこれは!手足が勝手に。

秋山、意に反している感じで踊り始める。

千葉:これは・・・・・

秋山:お前が下手に刺激するからだ!早く霊能者を。

千葉:それじゃあ僕・・・・・その踊りにあう音楽が入ってるCDを買ってくる!

 千葉、全力疾走で部屋から出て行く。

秋山:なんでそうなるんだよ!・・・・・・・あ〜もういいよ!勝手に宙返りでもやれよ。ん?・・・うわっ!!・・・・・・・・・・・・できた。

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4組目:今期ランキング14位 (実質得点13位) (6/6)

八十八

漫才「地球のために我々がしなくてはならない事」

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米:さて、いよいよネタに参りますが。

寿:ちょっとね・・・・・八十八らしさの中に新しい試み、みたいな。


司会:C大会は初出場! 出場者の中で最年少ながらも、ベテラン顔負けのローテンション漫才!

    昨期出場出来なかった分も、パワーアップした今期に全ての借りを返す! 八十八!

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米:どうも八十八です。

寿:「八十八」と書いて「べいじゅ」と読みます。

米:やはり緑を守る事じゃないですかね。

寿:・・・・・・・いきなり何を血迷いましたか。

米:いや、ネタ名でこのネタの方向性があるていど見えてると思うので、入りの部分を割愛いたしました。

寿:確かにネタ名で必要以上に説明してしまってるんですよね、これが。
  でも話の入りぐらいしっかりしましょうよ。えーと、地球のために我々がしなくてはならない事でしたっけ?

米:いや、そのままだとちょっと分かりづらいんでもうちょっと良い入り方を考えましょうよ。

寿:分かりづらいですかね?どこがわかりづらいんでしょうか。

米:何か「地球のために」っていう所とか、結局は人間のためでしょ。みたいな感じになっていやらしく映ったりしますからね。

寿:そんなひん曲がった見方されては困りますね。
  では「地球のために」を「人間のために」に変えればいいんですかね。

米:いや「好楽のために」。

寿:何故ですか。何で地球の中であえて好楽さんをピックアップしたんですか。

米:もう、世界を代表するピンクが似合う男性という事で。

寿:何故ピンクなのかわからないですし、もう林家ペー辺りに負けてますよ。

米:そして、後は「我々がしなくてはならない事」の部分も好楽に変えますよ。

寿:・・・・・・好楽のために好楽がしなくてはならない事は・・・・・?

米:やはり歌丸を守る事じゃないですかね。

寿:なんでここも「緑」を「歌丸」に置き換えたんですか。

米:いや、やはり緑といえば歌丸さんだという事で。

寿:いや、もう・・・・・・・・・・アレだ。ラモス瑠偉辺りに負けてますよ。

米:いや、ラモスよりかは歌丸さんでしょう。

寿:いや、歌丸さんのは黄緑色ですからラモスさんの方が緑のイメージありますって。

米:いや、でもルイ・ゴンサウヴィス・ラモス・ソブリーニョさんのはヴェルディのユニフォームの時だけですから・・・・・

寿:なんで急に本名できましたか。まぁこんな話はどうでもいいんでとりあえず本題の方に軌道修正しましょうか。

米:それでもこれだけは覚えておいてくださいね。茉奈よりも佳奈ですから。

寿:完璧に話がずれ込んでますよ。三倉マナカナの話なんてしてませんからね。

米:祥太よりも慶太ですからね。

寿:だから斉藤兄弟も関係ないですから。

米:タランチュラよりも高枝切りバサミですからね。

寿:それはどういう2択ですか。決して天秤にかけられる機会が無かった物じゃないですか。
  もう早く話しを戻しましょう。

米:えーと、「好楽のために好楽がしなくてはならない事」でしたっけ。

寿:もうちょっと戻して欲しかったですね。

米:やっぱり、キャラ付けしか無いんじゃないですか?

寿:もうそれしかないですけれども。そういう話題じゃなかったはずでして。

米:いや、もうこの際好楽さんのキャラ付けを考えるネタにしましょうよ。

寿:どうでもいいですから。そんなネタは。誰が興味持つんですか。

米:でも、キャラをつける事は大切だと思いますよ。

寿:まぁ確かにそうですけれども。

米:僕らなんてキャラとか設定とか何にもないですからね。

寿:そうそ・・・・・・う?

米:ですから、ちょっと僕達のキャラを考えようじゃないかと。

寿:・・・・・・・・・例えば?

米:ローテンションで「!」を使わない漫才をするキャラ。

寿:実行済みですよ。途中で気付いてしまいましたよ、無駄なキャラ設定があることに。

米:しかしね、このキャラもちょっと弱いじゃないですか。

寿:まぁ、確かにキャラとしては弱いかもしれませんね。

米:ですから、新たなキャラをつけようじゃないかと。

寿:なるほど。

米:例えば、「!」を使った漫才をするキャラとか。

寿:何故そこで唯一のキャラを消してしまう。ペットボトルの炭酸飲料のキャップを開け閉めして、炭酸を抜く行為ほど解せぬ。

米:他には、東京ヤクルトスワローズを応援するキャラとか。

寿:それはただファンなだけですよ。キャラとかじゃなくて。

米:しかし、心の片隅にはカープを応援したいという気持ちが・・・・・。

寿:それなら素直にカープを応援しときなさいよ。そこで自分の気持ちに嘘をつく意味が解りませんよ。

米:それでもあの子の気持ちは今もあの時のままでいてくれるから・・・・・・。

寿:何の話に発展してるんですか?それは。あの子って誰ですかね。

米:そう・・・・・ラロッカはあの時のまま野球を愛しているから・・・・・・。

寿:ラロッカの事でしたか。

米:あなたは野球を愛してちっとも僕を見てはくれなかった・・・・・・。

寿:あなたラロッカの何なのさ。もうそんな脈絡のない妄想タイムは終わって本題に戻りましょうよ。

米:えーと、「好楽のために好楽がしなくてはならない事」でしたっけ。

寿:今回は戻りすぎです。キャラ付けの話でしたからね。

米:そうでしたか。えーと・・・・・さっきの妄想で思いついたんですけれども、恋人という設定で漫才をするキャラっていうのはどうでしょうか?

寿:恋人?イヤですよそんなもの。

米:設定上ですからね。別に僕がゲイっていうわけじゃないですから。

寿:いや、さっきのラロッカへの妄想の入り込み方はゲイのそれでしたよ。

米:大丈夫ですよ。私はバイですから。

寿:ギリアウトですよ。男女ともOKな人になってますからね。

米:もうあれですよ、「恋するハニカミ」っていう番組あるじゃないですか。

寿:はいはい。

米:それの、ハニカミデートをしながらの漫才っていうキャラをやってみましょうよ。

寿:うーん・・・・・それをすると、僕が米さんに対して気を持つようになりそうですけど・・・・・・・。

米:・・・・・(ぽっ)

寿:照れないでください。ハニカミデートはそれぐらい影響ありますからね。
  最近でも、千葉ロッテの西岡選手がこの番組をキッカケに交際してるっていう話もありましたし。

米:西岡・・・・・野球ばっかり見てるから僕を見てくれないと思ってたのに・・・・・・、結局あなたは女の人を選んだ・・・・・。

寿:また入り込んでますね。そりゃ女を選びますよ。

米:えーと、「好楽のために好楽がしなくてはならない事」でしたっけ。

寿:こちらから何のサインも出してないのに勝手に戻りすぎないでください。
  ハニカミデートをしながら漫才っていう話ですから。

米:やってみますか?

寿:まぁ・・・・・ちょっとだけ試してみましょうか。もしかしたら良いキャラになるかもしれませんし。

米:それでは、ちょっと最初っからやってみましょうか。



米:どうも八十八です。

寿:「八十八」と書いて「べいじゅ」と読みます。
  いや、それにしましてもね、

米:ちょっと待って下さい。漫才中は手を繋ぐんですよ。

寿:えっ、手繋ぐんですか?確かにハニカミデートでもデート中は手繋いでますけど。

米:そこらへんは忠実にね。

寿:わかりました。

米:じゃ、手繋いで♪

寿:ノリにノッてますね・・・・・。まぁいいです。
  それより米さん、

米:ちょっと待って下さい。「米さん」って何ですか?

寿:えっ、普通に名前を呼んだだけですけど・・・・・。

米:そこはお互いニックネームで呼び合うんですよ。

寿:まぁ本家はそんな事してますけど・・・・・・じゃあ何て呼ばれたい?

米:ルイ・ゴンサウヴィス・ラモス・ソブリーニョで。

寿:なんでここで再び登場、ラモスの本名。そんな長ったらしい名前で呼べないですから、「べいちゃん」とかで良いじゃないですか。

米:・・・・・・センス・・・・・・・。

寿:もう気にしないでくださいよ。それはもうデート中のノリで何とでもなりますから。

米:では、寿さんのことは「カロヤン・ステファノフ・マハリャノフ」って呼びますから。

寿:・・・・・琴欧州の本名ですよね。もう、何でそれで呼ばれるのかわからないですよ。

米:でも長ったらしいから、「カロヤン」で。

寿:もう琴欧州重視思考ですね。まぁこの際いいですけれども。
  じゃぁもう漫才しましょうよ、べいちゃん。

米:その前に・・・・・・ハニカミプランを渡されてるんだけど。

寿;あぁ、ここで出ますか。何て書いてあるんですか?

米:えーと、「米さんがボケたら寿さんが優しくツッコミを入れてね。」だって。

寿:普通の漫才じゃないですか。本家ハニカミでは「男性が思いを伝えたら女性は優しく答えてね。」とかありますけど。

米:あ、続きがある「もしツッコミを外した場合は、手持ちのサバイバルナイフで自分の脇腹刺して死んでみな♪」だって♪

寿:何で揃いも揃ってノリノリなんですか。もう、こんな漫才はできませんよ。

米:そうですか、では最後に1つだけ。

寿:何ですか?

米:次回デートをさせる友人を紹介してください。

寿:もういいです。

米:では自動的にルイ・ゴンサウヴィス・ラモス・ソブリーニョとカロヤン・ステファノフ・マハリャノフという事で。

寿:お疲れ様でした。

2人:八十八でした。

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5組目:今期ランキング9位 (実質得点8位) (5/5)

NIKE

漫才「ドラえもん」

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I「これが僕達のやり方です!」

N「ファイナルに向けて最ベタな設定を持ってきまし た!」

両「どーぞ!」



司会:C大会初出場! 今期はコントでオーバー500を記録!

    最もベタなネタだと自身で認める今回も、高校生漫才師としてあえて勝負! NIKE!

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N「はいどーも!NIKEですよろしくお願いします!」
I「お願いします!高校生漫才師NIKEです。」
N「いやあチャンピオン大会ですからね!頑張っていきますか。」
I「頑張りましょうね。今日は仮想ブラジルですから。」
N「いやいや、ないですないです。何も仮想してませんよこの大会。」
I「八十八さんに関しては場合によっては控えメンバーで・・」
N「こないよ!控えメンバーとかいないですよ八十八さんに。頑張っていきましょう。」
I「そうですね。あのーアニメの実写版っていうのがいろいろありますよね。」
N「あぁ確かに多いね。ちょっと前だったらキューティーハニーとかタッチが映画になって。」
I「ちびまるこちゃんなんかもドラマになりましたね。」
N「あぁ。なりましたね。」
I「でね、今のうちにドラえもんの練習しとこうかなと。」
N「おー斬新なフレーズだね。なんですかドラえもんの練習って。」
I「ドラえもんの実写版っていうのが近い将来にあると思うのよ。それに出るために。
  オーディション受かる為に。」
N「ちょい早いよ話が。ドラえもんの実写版が出来るとして、それでドラえもん役をやりたいと。」
I「そういうこと。いつだったかキテレツ大百科の実写版があったの。テレビで。
  そのときコロ助がCGだったのよ。それに対して俺はもう憤慨しちゃって。」
N「憤慨までしなくても・・仕方ないでしょ、あーいうキャラは実写では難しいんですから。」
I「それを俺がやってやろうってことよ。2頭身でも実写で、ということを。」
N「まあ細かい話は百歩譲るとして、ドラえもんやってみましょうよ。あなたが適してるかどうか。」
I「ガッテンよ。じゃあのびたやってください。」

N「ドラえも〜ん!」
I「どうしたんだいのびた君!」
N「ジャイアンがいじめるんだ!なんか道具出してよ!」
I「タケコプター!!」
N「・・ちょっとニーズが。ニーズに叶ってないというか。ジャイアンをやっつけるのには不向きでは?」
I「投げつけてやれば。」
N「そういうもんなの?テキトーに道具出さないでよ。もうちょっとヤル気出してくださいよ。」
I「わかりました。」

N「ドラえも〜ん!」
I「いかがなさいましたかのびた殿!」
N「ジャイアンがいじめるんだ!」
I「くそう!また剛田軍の襲撃ですな!」
N「なんか道具出してよ!」
I「かたじけない、我々の手には負えなくなってしまいました!このまま我が軍は・・」
N「誰だよそれは!誰でいつで何処だこれは!」
I「ヤル気を出せといわれたもので。」
N「ありすぎだよヤル気!あなたドラえもん見たことありますよね?」
I「もちろん。あんまり変なアレンジしないほうがいいですか。」
N「あ、アレンジとかしてたの?あまり変えないで欲しいですね。原形は残して欲しいです。」

N「ドラえも〜ん!」
I「どうしたんだいのびた君!」
N「ジャイアンがいじめるんだ!」
I「あ、今ちょうどいらっしゃってますよ。」
N「困るよ!!なんで来てんだよジャイアンよぉ!」
I「進路相談で・・」
N「知るか!ドラにするなそんな相談!ちょっと話が進まないなぁ。整理しましょ。」
I「整理?」
N「ドラえもん役やりたいんでしょ?だったらまず道具出して、その道具の説明をする。
  せめてこれぐらいやってくださいよ。」
I「OK。んでその道具を試しに使ったりするんだよね?」
N「そうそうわかってんじゃん。それをやってくださいよ。」

N「ドラえも〜ん!ジャイアンがいじめるんだ!なんか道具出してよ!」
I「♪たらららったら〜!【空気砲!】」
N「空気砲?これは一体どういう道具なんだい?」
I「これを手につけて、『ドカン!』と叫ぶんだ!そうすれば強い空気圧が飛んでいって、
  ジャイアンを倒すことが出来るんだ!」
N「おおいい感じですよ。出来るじゃないですか。」
I「じゃああそこの安倍晋三で試してみよう!!」
N「ダメだよ!!おいポスト小泉だぞ!なに考えてんだお前!」
I「たまたま通りかかった人をね。」
N「よく通りかかったなそれで・・。ただね、基礎は出来てきた。」
I「ドラえもんに近づいてきた?」
N「少しね。惜しいからもう1回いくか。」

N「ドラえも〜ん!ジャイアンがいじめるんだ!なんか道具出してよ!」
I「♪たらららったら〜!【マッサージチェアー!】」
N「・・・マッサージチェア。」
I「リンパや血液の流れを良くして、凝りをほぐすんだ。またリラックスすることで、緊張状態を緩和!
  これでジャイアンにいじめられた疲れもひとっとびだ!」
N「・・・ふーん。」
I「さぁ地井武男さん、早速試してみてください。」
N「話変わってるだろ!誰がTVショッピングしろって言った。ドラえもんどこいったんだよ。」
I「むぅ。というかね、1個言っていい?甘いんだよ。」
N「は?」
I「ジャイアンにちょろっといじめられただけだろ?そんなので僕のところに来て欲しくないわけ。」
N「・・じゃあどうすればいいのさ。」
I「もっと辛い時、しんどい状況の時にしてくれ。僕のところに来るのは。」
N「・・・ジャイアンがボコボコに殴ってくるんだ!」
I「まだ甘い!」
N「スネ夫にもボコボコにされるんだ!」
I「甘い甘い、もっと芸人らしいもの来い!」
N「芸人らしいもの?・・ジャイアンが熱々のおでんを食べさせて来るんだ!」
I「そうそう!そういう感じだ!もっとデカイのあるだろ!」
N「ジャイアンが僕をバスに乗せてそれを横転させるんだ!」
I「よっしゃあ!もっと強いの!!」
N「ジャイアンがスカイダイビングを要求するんだ!!」
I「♪たらららったらー!!【CCDカメラ!】」
N「楽しんでるだろ!!全然助ける気ないだろコノ野郎!」
I「いいの撮って来い!」
N「撮って来いじゃねーよ!リアクション要求するな!無茶苦茶だお前絶対ドラえもん役できねーよ!」
I「じゃあのびたやります。」
N「・・えらいあっさりだな。ドラえもん役がやりたかったんじゃないの?」
I「いやいや、ドラえもんの実写版に出れるのならどんな役でも。」
N「・・じゃあ僕ドラえもんやりますから。のびたやってください。」

I「ドラえも〜ん!」
N「どうしたんだいのびた君!」
I「飼育小屋のうさぎがいじめるんだ。」
N「救えねーよ!酷すぎて救えねーよ。そこまで落ちぶれてないぞのびたは。」
I「既存キャラの役を演じるには過剰なほどの設定がないと。」
N「お前さっきと言ってること食い違ってねーか?とにかくもう1回やれ。」

I「ドラえも〜ん!」
N「どうしたんだいのびた君!」
I「ジャイアンがいじーめーるんーだっだっだっだだっだだっだっ♪」
両「ふぁい!」
N「大塚愛じゃねーか!伝わりづらいわ!やり直せのびた役!」

I「ドラえもん!ジャイアンがいじめるんだ!なんかクイズ出してよ!」
N「道具出させろ!!道具出すんだよドラえもんは!」
I「なんかクイズ出してよ!!」
N「は!?・・・今の五千円札の肖像画は誰?」
I「石原良純。」
N「バカだろお前!いいからちゃんとしたのびたで来い!」

I「ドラえもん!ジャイアンが始めるんだ!」
N「何をだよ!何をだ!」
I「ユーキャン。」
N「知ったこっちゃねーよ!通信講座なんか知ったこっちゃねーよ!」
I「万年筆習うんだよ!」
N「渋いなそんで!お前もうどの役もやるな!実写版のドラあっても絶対お前出れねーよ!」
I「大丈夫です、まだ出来なくていいんですよ。」
N「なんでだよ。」
I「まだオーディションの予定がないから、その日が近づくまで出来てなくていいんです。」
N「多分一生ねーよ。いいかげんにしろ。」

両「ありがとうございました!」

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6組目:今期ランキング4位 (実質得点3位) (3/3)

ノーセンス

コント/2010年、ワールドカップ実況

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岸田:ドイツワールドカップ!

佐藤:頑張れニッポン



司会:C大会初出場! アバババを入れると今期7勝、抜群の構成力でコントは3連続TOP!

    今期、久々に復活した彼らが今から丁度4年後の世界をコントで描く! ノーセンス!

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佐藤:テレビをごらんの皆様、こんばんわ。2010年ワールドカップ南アフリカ大会決勝戦のお時間がやってまいりました。
   今回、実況を担当させていただくことになりました、KCN(熊本ケーブルネットワーク)の佐藤まさしです。
   ここで皆様には1つの疑問が浮かぶことでしょう。
   「なんでこんなど田舎のケーブルテレビ局が世紀の決戦の独占放送権取ってんだよ」と。
   実を言いますと、我が社の社長の「俺たちがワールドカップの決勝の放送権取ったら受けんじゃね?」
   という悪ふざけとしか取れない一声により、放送権の抽選に立候補したわけですが、神様の悪戯といいますか、悪質ないじめといいますか、
   そんなこんなで大手の全国ネットのテレビ局を抑え、我が社が独占放送権を手中にしたしだいであります。
   おかげでありもしないうん十億もの大金を搾り出す破目になりまして、この放送を持って、KCNは破綻という最悪の展開となっっちゃいましたよ。ははは・・・。
   これは余談ですが、今回、実況を担当することになりました私、佐藤ですが、サッカーの実況中継の経験なんてありません。つーかサッカーのルールもよくわかりません。
   そんな私がなぜ、今回、実況をすることになったかといいますと、ある日、私が身の丈に相応しないロングマフラーを巻いて出社したところ、
   それを見た社長が「おっ、中田英だ!なかーた!なかーた!よし、今度の実況お前!わははは。」
   と悪ノリ以外の何者でもない発言によって、今回の実況を担当することになった次第です。
   ほんと、この放送が終わったら私的に殺し屋でも雇ってやろうかなと思っている次第です。
   余計な話が長くなってしまいましたね。今回の解説者の方を紹介します。岸田しげるさんです。
岸田:長げぇよ!
佐藤:心中お察しします。今回、解説者の方にはカズ、三浦カズ氏や、前日本代表ジーコ監督などそうそうたる面々を揃える予定でしたが、
   「そんな金ねぇよ」という社長の無責任発言を受けて、「サッカーは見ないことも無い」という視聴者代表であり、「岸田布団店」店主の岸田さんに解説をお願いしました。
   岸田さん、よろしくお願いします。
岸田:いえーい、ピースピース。
佐藤:ははは、早くも絡みにくさ全開ですね。
岸田:よしこー!たかしー!見てるかー?お父さんですよー!
佐藤:私がこの自由人を止められるかどうかというのも見所の1つにしてもらえれば幸いです。
   さて、岸田さん。今回の決勝ですが、セルビア・モンテネグロ対ブラジルというカードになりましたね。
   セルビア・モンテネグロがまさかの快進撃で決勝に駒を進めたわけですがどうでしょう?
岸田:うーん、わからないですねぇ。
佐藤:早くも岸田さんの存在意義がなくなってしまいました。
   おっと、電光掲示板がチラッと目に入ったんですが、なんやかんやで現在前半4分で1−0でブラジルが勝ってるっぽいですね。
   中継室ばっかり映してフィールドを映すのをすっかり忘れてましたね。
岸田:まったく、外人は気が早くていけないね。
佐藤:ですよね。私たちは悪くないですよね。文化の違いですよね。
岸田:そうそう。あ、外人で思い出したけどさぁ、見た?こないだフジテレビ系列でやってた「密着、チャック・ウィルソン24時」。
佐藤:あ、最悪他局の話題はNGでお願いします。その番組の内容が気になってたまらないですが。
岸田:いやね、チャックがさぁ、納豆をね、っふははは。
佐藤:1人で楽しまないでくださいよー。どんな番組なのか私的にすごい気になってきたじゃないですか!笑ってないで教えてくださいよー!
岸田:ははははっ!っ!っ!
佐藤:思い出し笑いで過呼吸起こすってどんだけ爆笑ものだったんすか!気
になるなぁ。
岸田:もうね、ワールドカップの1万倍は面白かったね。
佐藤:チャック相手じゃ否定できませんね。
   おっと、思い出し笑いしている岸田さんの顔をアップで映してる間に2−0になってますね。
岸田:あ、ほんとだね。まぁ、どうでもいいですけど。
佐藤:岸田さんはどうやら本当はサッカーに興味がない模様です。どうして
選ばれたんでしょうか。
   あ、今日の出場メンバーの紹介をしなきゃいけなかったですね。
岸田:よっ!
佐藤:あ、ありがとうございます。そういう若手芸人の盛り上げみたいなのはどんどんやってください。
   で、メンバーなんですが、大手テレビ局ならテロップみたいなのが格好よく画面に出るんですが、うちはお金が無いのでスケッチブックに書いてきました。
岸田:こんなサッカー選手は嫌だ!
佐藤:あ、そこは若手芸人風味にしなくていいんで。岸田さんちょっと調子に乗っちゃいましたね。
岸田:すいません。切腹っっっ!
佐藤:おお、おっさん特有のブームに乗り遅れた感ムンムンですね。2010年ですよー。
岸田:おっさんが流行りに疎いの、なんでだろー。
佐藤:帰り事故れ。さぁ、まずはセルビア・モンテネグロのメンバーから。
岸田:ででん!
佐藤:GK、セルビッチ、DF、チョロロビッチ、マゴビッチ、コメビッチ、タマビッチ、
   MF、ワンコビッチ、コビッチ、ナメビッチ、ブリビッチ、そしてFWにサンドメノビッチ、ヘヤトワイシャツトビッチとなってます。
岸田:ちょ、全員ビッチじゃないですか!
佐藤:そうですね。面白いですね。
岸田:あはははは!全員ビッチ!ビッチ一族!
佐藤:ここがアメリカなら銃殺されてますよ。
岸田:あはははは!っ!っ!っ!
佐藤:どうやら岸田さんの笑いのツボは結構ゆるめな様です!
岸田:よし、今日俺、ヘヤトワイシャツトビッチ応援するわ。
佐藤:完全に語呂の面白さだけじゃないですか。まぁいいですけど。
   続いてブラジル代表。GK、ジーダ、DF、ルッシオ、クレーベル、エドゥー、マウリーニョ、
   MF、ドゥドゥ、エドゥアルド・コスタ、ロナウジーニョ、カカ、FW、ロビーニョ、アドリアーノとなってます。
岸田:うわー、つまんね。
佐藤:いやいや、名前的には面白くないかもしれませんけど。
岸田:セルビア・モンテネグロはあんなに頑張ってるのに、なんなんだよブラジル。
佐藤:あくまでサッカーワールドカップですから!名前おもしろワールドカップだったらセルビアの勝ちですけど。
岸田:もうあれだね。ブラジルは試合に勝って勝負に負けたって感じだね。
佐藤:いまさらなんですが、岸田さん何様のつもりなんですか。
   あー、岸田さんのブラジル代表の名前の面白くなさに憤慨した顔をアップで映してる間に5−0になってますよ。
岸田:うわー、ほんとだ。しっかりしろよ、ヘヤトワイシャツトビッチ!
佐藤:何ゆえのヘヤトワイシャツトビッチ集中砲火なんですか。つーか、そろそろサッカー中継しましょうよ。
岸田:そうですね。
(ピピーッ!)
佐藤:おっと、我々が意気込んだ直後に前半終了の笛!
岸田:サッカーの神様は我々に微笑んでくれなかったですね。
佐藤:上手いこと言わなくていいですよ。後半はちゃんとやりましょう。なんか前半は我々のトークバラエティになってますから。
岸田:そうですね。しげるの部屋ですね。
佐藤:なんですか、そのトットちゃんへの対抗心は。
   えーと、本来ならばここで前半のハイライトを流す予定ですが、45分間中継室しか映してなかったですね。どうしましょうか?
岸田:そうですねー、私の店のおすすめ商品の紹介なんてどう?
佐藤:却下です。なんで南アフリカまできて布団の宣伝しなきゃなんないんですか。
岸田:いまなら掛け布団もつけて25万8千円だよ?
佐藤:またべらぼうに高いな!いくら掛け布団が付いても誰もそんなん買いませんから!
岸田:うーん、じゃあ我々のハイライトを映せばいいんじゃないかな?
佐藤:愚かな意見ですが、尺を繋ぐためにはそれしかないようですね。それでは中継室のハイライトをご覧ください。
   まずは前半8分、岸田さんのチャック・ウィルソンについての思い出し笑い。
岸田:あー、いい表情だ。無垢な笑顔ですね。
佐藤:ここまではよかったんですが、この後、笑いすぎて過呼吸を起こすんですよね。
岸田:いやー、これは辛かった。
佐藤:続いて前半22分、セルビア・モンテネグロの代表メンバーを発表したときの岸田さんの様子です。
岸田:うわー、我ながらいいレスポンスですねぇ。スケッチブックに対する反応が実にスピーディーですね。
佐藤:この場面でも直後に過呼吸を起こしチャンスをものにできませんでしたね。この表情です。
岸田:苦しそうですねぇ。ここは堪えて欲しかった。
佐藤:そして前半35分、ブラジル代表の笑いどころない名前を発表した直後の岸田さんの反応。
岸田:怒ってますねぇ。まあ、この怒りは当然でしょう。
佐藤:以上、実に中身のない実況室のハイライトでした。岸田さん、何か一言あればお願いします。
岸田:後半はもうちょっとサッカー見ましょう。
佐藤:まったくです。
   おっと、選手たちがピッチ上に出てきました。まもなく後半戦スタートですね。
岸田:ヘヤトワイシャツトビッチのゴールに期待したいですね。
佐藤:どんだけ気に入ってるんですか。
(ピーッ!)
佐藤:後半始まりました。おっと、ブラジルの選手の人が足で球を蹴りながら進んでいく!
岸田:なぜ手を使わないのでしょうか。少し考えればわかりそうなものですがねぇ。
佐藤:まったくです。しかし、セルビアの選手も手を使いません!どういうことでしょうか!
岸田:恐らく、相手と同じ条件で戦うためにあえて手を使うことを禁じているのでしょう!いやあ、漢だ!セルビアは漢だ!
佐藤:しかし、ブラジルの選手の人はどんどん前進していく!なんか網が張ってあるゲートみたいなのに近づいていく!
岸田:あ!もしかしたらあそこの網の中に球を入れられたらまずいんじゃないでしょうかね!?
佐藤:おおっ、岸田さん鋭いですね。多分そうですよ!セルビアは網の中に球を入れられる前に防ぐことはできるのでしょうか!
岸田:がんばれ!がんばれセルビア!
佐藤:おっと、セルビアの選手の人がブラジルの選手の人にドロップキックー!
岸田:強烈〜!パワーを生かした猛烈な攻撃ですね!
佐藤:よく止めましたねー。おっとしかしなにやら審判っぽい人が笛を吹いてますね。どうしたんでしょうか。
岸田:ブラジルの選手が起きませんね。軟弱ですね。
佐藤:なにやらセルビアの人が呼ばれて・・・、おっと、赤い紙を出された!怒るセルビアの人!これはどういうことなんでしょうか!
岸田:・・・・・わかったぞ!
佐藤:どういうことですか、岸田さん!
岸田:あれは審判じゃなくて軍隊のスカウトマンなんだ!さっきのセルビア人の強烈なドロップキックに見惚れたスカウトが彼を軍隊にスカウトしたんだ!
佐藤:なるほど!それで赤紙を!徴兵のお知らせに赤紙を!
   しかしセルビアの人はすごい不服そうですね・・・。やはり軍隊には入りたくないんでしょうか。
岸田:確かに軍隊は厳しいところですからね。どうにかならないんでしょうか・・・。
佐藤:おっと、いま入りました情報によりますと、徴兵が決定したのはヘヤトワイシャツトビッチ選手のようです!
岸田:な、な、な、なんだってー!!!
佐藤:岸田さんのお気に入りの選手だっただけに少し残念ですねー。
岸田:こうしちゃいられねぇ!ヘヤトワイシャツトビッチには残ってもらわないと困る!
佐藤:ちょ、岸田さん、どこへいくんですか!?
岸田:ピッチへ向かう!
佐藤:き、岸田さーん!・・・・行ってしまった。これからこの中継はどうしていけばいいんでしょうか、いやはや。
   お、ピッチに誰か入っていったぞ!あの格好は紛れもなく岸田さんだ!
   速いぞ速いぞ!静止する人々を振り切ってスカウトマンの元へ向かう岸田!もの凄い速さだ!
   そしてぇぇぇ、出た、岸田式ドロップキックだー!スカウトマンの脳天にヒットー!!!スカウトマンが吹っ飛んだー!
   漢だ、漢だぜ、岸田すぐる!あんた、ただの布団屋じゃねぇよ!漢だよ!!!




翌日の新聞。
「W杯世紀の乱闘劇、決勝の舞台に日本人フーリガンが乱入し審判にドロップキック!試合は27対0でブラジルが頂点に。」

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いよいよ運命の計量の瞬間へ!


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