司会:それでは見事OAを獲得した5組の発表です!








グリンサダーズ! 417いっぱいいっぱい 第4位 (5/8)

再び連勝! そしてまたしても自己最高をマーク!

デブガリズム! 401いっぱいいっぱい 第5位 (2/2)

前回とまではいかなかったがこちらも手堅く連勝を獲得!


エイジアンエイジアン! 429いっぱいいっぱい 第3位 (9/14)

初の3連勝で今期3勝! うち2回は400越えで、今期のC大会が見えてきたか!?

ナロウカーブ! 469いっぱいいっぱい 第2位 (3/3)

3戦全勝! 全ての審査員から手堅く、いずれも高い支持を得ての勝利!

劇団ヴァージニティー! 497いっぱいいっぱい 第位 (2/2)

こちらはブランクを感じさせない、見事な初のTOP合格!



それでは勝ちあがった5組のネタをどうぞ!





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グリンサダーズ

漫才「自殺したい」 (5/8)


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森内:えーね、今回は社会風刺のネタです。

久保:そうでもない

森内:どうぞー!



司会:今期2勝目で絶好調! 自己最高の今回のネタは…社会風刺でもないのよね!? グリンサダーズ!



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久保:どうもーグリンサダーズですお願いしまーす。

森内:お願いしますーえーね、不幸せですよほんと。

久保:ああそうですかーどうしたんですか。

森内:こないだね、好きなことね、付き合ったんですよ。

久保:あーそう良かったやんそれは。

森内:こいつが。

久保:・・・えぇー!

森内:うん、やからもう死のうと思ってね。

久保:いや待って待って!別れるから!別れるから!

森内:だからさ、死ぬ方法を探してるのよ。

久保:待ってって!ごめんマジ悪かったから!

森内:こないだもさ、試みたわけよいろいろ。

久保:ん〜試みるな試みるな。

森内:まず首吊りね。

久保:うわもうオーソドックス。

森内:そしたらくくり方間違えてスコーて抜けた。

久保:いやそこはお前がなんか違うくくり方しただけやろ。

森内:で、下の日本刀に刺さりかけて危なかったんですけどねー。

久保:いやそっちでスパッって死ねよ!そっちの方がやりやすいやん。  いや自殺するなよ!

森内:その次試したのがコレ。

久保:何・・・リストバンド・・・ってまさか。

森内:そう。

久保:外せ! ん?マジックでなんか書いてある・・・と・び・お・り まどろっこしい!

森内:えー、飛び降りたんですよ。ペンションの階段からポーン

久保:マンションの階段やろ!ペンションの階段て入口の2、3段やん!

森内:そしたら日本刀があって

久保:なんでちょいちょい日本刀が落ちてるん!?そんなちょいちょい落ちてないよね!?日本刀って。

森内:そしたら柄の方で足を強打。

久保:あ、地面に刺さってたのね。

森内:刃は全部地面に刺さってたから抜いて、天にかざして「神よ〜我に力を!」てやったら雷落ちてこないかなーって。

久保:落ちてくるわけないやん!

森内:上手いことグレープフルーツがサクッて刺さりましたけど。

久保:ヒゲダンス!それヒゲダンスよ!古い今時!

森内:あと、コレも試しましたよ。水死。

久保:海にボーンか?

森内:そう。

久保:・・・スイミングアクアマスターのお前が?

森内:なんで?悪い?

久保:いや、、、死んで欲しくない俺にとっては良い事だ。

森内:まあ死ねなくてさー泳いじゃって。

久保:まあそうなるわな。

森内:気づいたらフランスよ。

久保:いやドーバー海峡で水死しようとしたの!?

森内:もうね、全然沈まない。

久保:それはドーバー海峡の塩分濃度が高いからだよ!
   第一ドーバー海峡って泳ぐ気満々じゃねぇかよ!

森内:じゃあ沖縄か。

久保:エンジョイじゃねえかよ!熱帯魚と仲良く海中遊歩だよ。

森内:一緒に行こうぜ!

久保:レッツエンジョイじゃねえかよ!てか一緒に行くくらいだったらお前が死ぬ理由がわからねえ。

森内:コメリ。

久保:ミスタージョンじゃねえかよ、って一切関係ないよ!
   酷いなレベルが、ジョしか掛かってない。

森内:解った、1個結論が出た。

久保:何?

森内:お前を殺せばイオンだよ。

久保:「いいんだよ」だろうが。わけわかんねえよ何で俺殺してイオンだよ。

森内:とにかくお前を殺せばいいんだよ。(ザクッ)

久保:ぐふぅ・・

森内:うわ、た、大量の血、血のりが。

久保:言うな血のりとか!

森内:シャツがのりでパリパリになるー。

久保:クリーニングかよ。そういうのりじゃないよ!

森内:次着ると首あたりがかぶれるー。

久保:余計なこと言わんでいい!
   もういいよ、死ぬな、な?お前は。

森内:・・・・・・・

久保:一緒にさ、2人で漫才頑張ろうぜ。俺もあいつと縁切る。 ん、芸の世界に女は不要だもんな。

森内:・・・・・・・

久保:だから死ぬなよ、な?

森内:・・・え?

久保:聞いとけよ!もういいよ!

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417/545いっぱいいっぱい

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デブガリズム

漫才「バイト先で恋をしたデブを救済するためにガリが立ち上がる漫才」 (2/2)


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デブ:えー、なんとか連勝できました。

ガリ:なんとかね、なんとか・・・

デブ:卑屈はやつはほっといて、どうぞ。



司会:お見事連勝! なんとかでも勝ちは勝ちだよねっ! デブとガリーの奏でる、デブガリズム〜♪


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デブ:♪デブと

ガリ:♪ガリの

二人:♪二人で奏でる デブガリーズム

デブ:ということでツカミも決まったところなんですが、実はバイト先で恋をしちゃいまして。

ガリ:誰?バイト先の親会社の社長令嬢?

デブ:遠いな!もっと近い。お客さんなんだ。

ガリ:ちょっと待て、お前のバイト先ってどこの相撲部屋よ?

デブ:掛け持ち一切ナシで駅前の某ハンバーガーショップM。

ガリ:なるほど、そこの親会社の社長令嬢に恋をしたわけだ。

デブ:それグイグイ押してくるな!お前こそどこの相撲部屋の所属だよ!

ガリ:でもな、叶わぬ恋ってのは必ずあるものなんだ。

デブ:だから社長令嬢じゃなくて客だってば!叶えようと思えば叶うんだよ!

ガリ:あぁ、客か。でもそのお客さんってのは社長夫人なんだろ?

デブ:なんで俺の恋には必ず社長が絡む?ってかいきなり熟女!

ガリ:まぁお前のことだ、この場を利用して告白の練習をするとか言うんだろ?

デブ:そこまで判ってくれてれば話がはやい。お願いしますよ。

ガリ:じゃぁお前が店員やってて。俺は店に視察に行く社長令嬢をするから。

デブ:だから社長令嬢に恋をしてないし、顔を見たことすら無いから!

ガリ:じゃぁ俺が社長令嬢でお前が社長夫人。

デブ:親子!もう何がしたかったのかすら判らなくなってきた!

ガリ:お母様、ハッピーセットのロナウドのおもちゃが欲しいですわ。

デブ:それはドナルドだ!社長令嬢よ!

ガリ:まぁ恋の悩みは俺に相談して正解だな。恋愛博士の俺の言わせれば知り合いになるキッカケって結構大事なんだぜ?

デブ:どういう出会い方がいいですかね?

ガリ:すれ違って肩がぶつかるとか。

デブ:客と店員なんだからカウンターが邪魔でぶつかれないだろ。

ガリ:恋愛ってのは障害があるの!その障害を乗り越えてだな・・・

デブ:店員がカウンターを乗り越えてたら何かと思われるわ!

ガリ:ウダウダうるさい奴だな!じゃぁ練習あるのみだ。

デブ:じゃぁお客さんをやってください。俺が店員で告白するから。

ガリ:わかりました。


ガリ:ウィーン

デブ:いらっしゃいませ!お持ち帰りですか?それともこちらでお召し上がりですか?

ガリ:いや、そりゃこっちの台詞だっての!

デブ:どういう意味だよ!?

ガリ:だから、私のことを持ち帰るか、ここで食べるか。

デブ:よく一瞬でその解釈に至ったな!

ガリ:そりゃ体中からそんなオーラがムンムンに出てるもん。特に出てるのが腹。

デブ:それは腹が出てるのかオーラが出てるのかどっちだ?

ガリ:とにかくそれじゃマズいな。社長令嬢は落ちない。

デブ:だから社長令嬢は狙って無いってば。

ガリ:よし、俺がいっちょお手本を見せますか!お前は客をやれ。俺が接客をする社長婦人をするから。

デブ:何ですぐに社長関係者を出して複雑な設定にしたがるんだよ!?普通に店員をしろ。


デブ:ウィーン

ガリ:合唱団か!!

デブ:オッケー、整理してみようか。俺は何の役だ?

ガリ:お客さん。

デブ:で、お前は?

ガリ:ウィーン合唱団のスポンサー会社の社長婦人。

デブ:ウィーン合唱団のお話はまったくしてないだろ!いいからハンバーガーショップの店員で告白の手本を見せてください!

ガリ:わかりましたよ!

デブ:ウィーン

ガリ:いらっしゃいませ!お持ち帰りでよろしかったでしょうか?

デブ:いいえ。

ガリ:それではこちらで召し上がってもよろしいという解釈でよろしかったでしょうか?

デブ:何でベッド方面の解釈になるんだよ!?違います。

ガリ:それではこちらでお召し上がりですね。ご注文は?

デブ:ハンバーガーを1つ。

ガリ:なるほど。この2枚のパンが僕とあなただとすると、この肉はカウンター、ハンバーガーですね。

デブ:そんなアナタを狙ってますアピールを入れなきゃ駄目かな!?

ガリ:ご一緒にポテトはいかがですか?

デブ:あ、じゃぁそれも貰います。

ガリ:サイズがL・O・V・Eとございますが?

デブ:L以外ウソつけ!!そんなストレートな告白に負けるか。Mで。

ガリ:ご一緒にお飲み物の方いかがですか?

デブ:貰います。どれにしよっかな?

ガリ:僕がカフェ、君がミルクだとすると二人を繋げたもの、二人の恋のホロ苦さをも表現したカフェオレはいかがですか?

デブ:だからそのクサいの要るか!?コーラでお願いします。

ガリ:はじけるような激しい恋を、コーラですね。

デブ:えぇ、はじけてるのはお前の頭、コーラです。

ガリ:サイズがM・U・S・C・L・Eとございますが?

デブ:そこでL・O・V・Eがこいよ!なんでマッスルだ!?

ガリ:一応S・M・Lが入ってるから。

デブ:今はそこ気にするの!?まぁあるに越したことは無いけどさ。Mで。

ガリ:またMですね。なるほど。

デブ:何が合点いったかはもう触れないことにします。合計でいくらですか?

ガリ:待ってください!もう1つだけセットできるものがあるんですよ。

デブ:え?

ガリ:それは、僕です。僕をご一緒にいかがですか?

デブ:え、そんな急に言われても・・・

ガリ:さぁ、僕の目を見てごらん。君を絶対に幸せにできる、ロナウドマジック。

デブ:そこはドナルドだろ!

ガリ:何!?なんでせっかくの空気をぶち壊すんだよ!?

デブ:お前が間違えたからに決まってるだろ!

ガリ:そんなこと無いわよ!キィィィィィィィ!!

デブ:うるせっ!!何をキャンキャン騒いでるんだ!?

ガリ:アァァァァァァァァァァァァァァ!!

デブ:だから何なんだよ!?

ガリ:もぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!腹がたつぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!

デブ:だからなんでそんなにヒステリックになってんだよ!?

ガリ:そりゃ社長婦人を演じてるからに決まってるじゃん。

デブ:だから複雑な設定を持ち出すなって言ってるだろ!だいたいヒステリックかどうかはお前のサジ加減じゃねぇか!

ガリ:別にいいじゃん!お前に俺のイメージを曲げる権利があるんですか?お前いったい何様?合唱団か!

デブ:合唱団関係ないだろ!だいたい”団”って俺一人だよ!!

ガリ:じゃぁその孤独を貫きなさい。

デブ:は?どういうことだよ。

ガリ:彼女も作らずに孤独を貫きなさい。

デブ:もういいよ!


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401/545いっぱいいっぱい

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☆縦横無尽のネタ職人☆
エイジアンエイジアン

ショートコント (9/13)


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真田:やったよ

島村:はじめてのちゅうって・・はげ!



司会:いつもの調子でも初の3連勝! 早くも今期3勝って・・・はげ!? エイジアンエイジアン!


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島村:エイジアンエイジアンのショートコント

真田:「交通事故」

島村:それで、スチールウールがさー

真田:プルルル・・
   ごめん電話だわ

島村:おぅ

真田:え・・母さんがトラックに衝突!?

島村:ええっ!

真田:・・で、一塁に出塁ですか

島村:デッドボール扱い!?



真田:「爆弾処理」

島村:どうやら、ここに爆弾があるようだ

真田:・・あった!

島村:見つけたか浩美

真田:あと、3分しかないよ

島村:落ち着け、落ち着け・・ここはこうやってと

真田:あ、赤と青にわかれてる

島村:どっちを切ればいいんだ

真田:私に任せて!

島村:浩美!

真田:私達、別れましょ

島村:赤い糸切ってどうする!



真田:「レストラン」
   では、お決まりになりましたらそこのボタンを押してください

島村:あ、もう決まりました

真田:どれになさるんですか?

島村:この焼肉定食で

真田:わかりましたー・・
   ・・お待たせしました焼肉定食です

島村:うん

真田:こちらの焼肉の方なんですが、病だれをつけてお召し上がり下さい

島村:今、危険を肌で感じたよ!



真田:「その後」

島村:・・バタッ!

真田:お、お客様!



真田:「RPG」

島村:あ、モンスター出て来た攻撃だ攻撃

真田:スライムに5のダメージを与えた
   スライムを倒した

島村:お、倒したか

真田:3の血糖値を獲得
   勇者は血圧が上がった

島村:御老体!?



島村:「その後2」

真田:・・バタッ

島村:ゆ、勇者のじいちゃん!



真田:「コーヒー通」

島村:今日は、コーヒー通で知られる真田さんに来て頂きました

真田:どうも

島村:真田さんはおいしいコーヒーとそうでないコーヒーをどうやって見分けるんですか?

真田:この赤い紙を使うんです

島村:その赤い紙をどうするんです?

真田:この赤い紙をコーヒーの中に入れます
   見てください、紙が青くなったでしょう

島村:青くなりましたね

真田:この紙が青くなったらおいしいコーヒーという事です

島村:なるほど

真田:では、このコーヒーをどうぞ

島村:お断りします



島村:「その後3」

真田:・・バタッ!

島村:さ、真田さん!



真田:「痴漢」

島村:さわさわ

真田:・・・・!

島村:さわさわ

真田、島村の右手を掴み上にあげる

島村:あっ!

真田:勝者真田選手

島村:まさかのレフェリー!?



真田:「英会話」

島村:リピートアフタミー・・ターザン!

真田:ウォーターザン!

島村:違う違う、ターザン!

真田:ウォーターザン!

島村:ウォーいらない、ターザン!

真田:ウォーターザン!

島村:だからウォーいらないって、ターザン!

真田:ウォーターザン!

島村:NO WAR!



真田:というわけで僕達は戦争反対です!
   
島村:この言葉を言うまでに3人が舞台上で亡くなってしまいましたが

真田:・・・・黙祷

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429/545いっぱいいっぱい

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ナロウカーブ

コント:エレベーター (3/3)


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時:久々なのに勝ってしまったじゃないですか。

岸:別にいいじゃないですか。じゃ、見て下さい。



司会:久々の挑戦が実にタイムリーなネタ!? 高得点で3連勝じゃないですかっ! ナロウカーブ!


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(エレベーターに、二人の男が乗っている。)


岸:……つまり、お前はエレベーターの妖精で、
  このエレベーターに棲み付いている、と……。
  そういうこと?

時:はい、そんな感じです。
  納得してもらえましたか?

岸:いや、納得できないなぁ……。
  エレベーターの妖精なんて聞いたことないし。
  大体妖精ってもっと小さい生き物なんじゃないの?
  お前、どう見ても170cmはあるじゃないか。

時:ああ、嫌ですねえ、こういう固定概念を持っている人は。
  こういう人がいるから欧米との貿易摩擦が起こったんですよ。

岸:別に貿易のいざこざとは関係ないだろ。

時:誰にだってあるでしょ?
  朝起きたら身長が1.5mくらい高くなってたり、
  メガネが飛び出すメガネになってたり。

岸:どちらもありえねえよ! 怪奇現象かよ。

時:という訳で、僕はこの様にすくすく育って、元気に暮らしてますよ、お母さん。

岸:誰に向かって話してんだ!
  大体なあ、邪魔なんだよ、お前。
  お前のせいでこのエレベーターを使う人が激減してるんだよ。みんな階段使ってるんだよ。

時:な、何ですと!?
  そ、それなら足腰が鍛えられて健康にもいいじゃないですか!

岸:まあ確かにそうかもしれないけどさ。
  もしお前が本当に妖精ならさ、人々をエレベーターに乗せたいという気持ちはないの?

時:あ、そうですね。エレベーターの妖精は人々をエレベーターに乗せて、
  それでみんなに幸せになってもらって、そんな人々の心の隙を狙って高価な商品を売りつけて、
  金を稼いで、そして最終的には神聖エレベーター王国の建国を……。

岸:何か壮大な野望を語りだしたよ、こいつ。

時:でも何で利用者の激減が私のせいになってるんですか?
  私は人々の為に誠心誠意尽くしているつもりですが。

岸:本当かよ。

時:例えば、走ってエレベーターに乗り込もうとしている人がいたら、
  ギリギリの所でドアを閉めてあげて、笑いを取らせてあげたり。

岸:完全に嫌がらせじゃねえかよ!
  笑いなんて必要ないから乗せてやれよ。

時:他にも、お客さんにお茶を出してあげたり。

岸:お茶飲む暇なんかないだろ。

時:カップ麺を作ってあげたり。

岸:もっと時間ねえよ! 3分あったら屋上まで行けるからね。

時:お風呂を沸かしてあげたり。

岸:いや、何でここにバスタブがあるんだよ!
  エレベーターという限られた空間においてバスタブはものすごく邪魔だよ!

時:……あ、もしかして、この本棚とかテーブルも邪魔ですか?

岸:そうそう、それだよ。
  そういう家具のせいでお客さんの乗るスペースが無くなってるんだよ。

時:じゃあこの盗んできたモn………ゲフンゲフン、
  レプリカの「モナリザの微笑み」も邪魔ですかね?

岸:何か今の発言からものすごい犯罪の臭いがするんだけど!?
  お前前科持ちだろ絶対。

時:いやいや、気にしないで下さいよ。
  この絵は外したくないです。気に入ってるので。

岸:まあ絵ならそんなに邪魔にならないかもしれないけど…。
  でも、まだまだ邪魔なものはあるだろ。

時:このろ過装置とか?

岸:そのろ過装置は何のためにあるのか分からねえよ!
  とりあえず、それはどかせよ。

時:あっ、これはどかしちゃ駄目ですよ!
  その後ろに死体が埋m………ゲフンゲフンゲフン!

岸:今聞こえちゃいけない言葉が聞こえたんだけど!?
  お前さっきから衝撃の告白をしすぎだよ!

時:これが本当の、「エレベ遺体」。

岸:いろんな意味で笑えないから!

時:とにかく、それはどかしちゃ駄目ですよ。
  あなたも、埋まりたくなかったらね……。

岸:怖いよー……。
  妖精ってこんな事言うのか……?

時:え、まだ私のことを疑ってるんですか?
  私は本物の妖精なんですが。

岸:全く信じられないよ。
  今までの過程において妖精っぽい仕草が何も出てこなかったし。

時:ムムム………仕方がない、私がエレベーターの妖精である事の証明として、
  あなたの願いを一つかなえてあげましょう!

岸:え、そんな事が出来るのか?

時:はい。ただし、エレベーターに関すること限定ですよ。

岸:ええっ!? すごい限られてるじゃないか。

時:何かないんですか?
  例えば「エレベーターになりたい」とか「エレベーターになりたくない」とか…。

岸:別にエレベーターになりたい気持ちはないし、
  今のところエレベーターになる予定もないよ!

時:早く考えてくださいよ。

岸:そう言われてもなぁ……。


(ガタガタッ)


岸:な、何だ!?
  エレベーターが止まった!

時:外で何か起こったのでしょうね。

岸:地震でも起こったのか?

時:いや、きっと屋上で飼っているマウンテンゴリラが暴れて、その振動で止まったんでしょうね。

岸:そんな所に放し飼いにすんな!
  …しかし、ここから脱出する方法を考えないとな。

時:そうですね。

岸:あ、確かエレベーターにはこういう時の為に緊急時のボタンがついてたよな。
  ………これか。(ポチッ)


(ピンポーン)


時:ああ、それ色が気に食わなかったんで呼び鈴に改造しました。

岸:じゃあ色だけ変えろ! 大事なボタンを改造するんじゃねえ!
  大体呼び鈴なら外に付けろよ! 中にあっちゃ意味ないだろ!

時:そんなことないですよ。
  ものすごく暇な時に、意味もなく連打してみたり……。

岸:もうちょっと楽しい暇つぶしを考えろよ!

時:しかし、どうしましょうか。

岸:……あっ、そうだ!
  あんたさっき「願いを一つだけかなえてくれる」って言ってたな?

時:あ、そうですね。
  それであなたの「エレベーターになりたくない」
  という願いは叶えればいいんですね。

岸:だからエレベーターになる予定はないんだって!
  このエレベーターを動かしてくれ。

時:あ、はい。
  じゃあ、エレベーターを前進させます!

岸:何でそんな無茶な方向に動かそうとするんだよ!

時:だって、たった一つの願いですからねえ。
  普通は考えられないようなことを体験させてあげたいという私の誠意ですよ。

岸:気持ちはありがたいけど、普通に上か下に動かしてくれ!

時:分かりました、じゃあ上に動かします。
  螺旋を描くように。

岸:だから普通に動かせばいいっつーの!
  そういうオプションは付けなくても結構だから!

時:わがままですねー。
  じゃあ確認しますが、普通でいいんですか?

岸:うん、普通でいいんだ。

時:では、今から術を使うので、目をつぶっていて下さい。
  普通の人間がこれを見るとエレベーターの「閉」ボタンになる呪いがかかって死にますから。

岸:何だよその呪いは……。
  分かったよ、はい、目をつぶったよ。

時:いきますよ。
  ………破ッ!!


(ゴゴゴゴゴ……)


岸:おお、動いた!

時:ハアハアハア……。
  こ、これで分かりましたか?
  私が、妖精だって事を……。

岸:まあ、まだ半信半疑ではあるけどな……。

時:じゃあ、私ここにいていいんですね!

岸:いや、そういう訳では……。






岸:あれ?
  ……おい、俺6階で降りたかったんだけど、通り過ぎちゃったよ?

時:当然ですよ、あなたの
  「エレベーターを上に動かす」
  という願いをかなえたんですから。
  常に上へ進みます。

岸:早く止めてくれよ。

時:無理ですよ。願いは一人一つと決まってますから。
  「止める」という願いは叶えられませんね。

岸:……え?
  ってことはまさか、このエレベーター……。

時:もう二度と止まりませんよ。

岸:えええええええええええええっっっ!!!!???













数時間後:

岸:……あ、今、セスナのパイロットと目が合った…………。


(完)

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469/545いっぱいいっぱい

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劇団ヴァージニティー

コント/ぼくのペット (2/2)


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有田:久しぶりだね、本当。

牧原:久しぶりの勝利は感慨深いものです。



司会:久々の挑戦からアクセル全快! とてつもない非日常のコントが待ち受ける! 劇団ヴァージニティー!


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牧原:大牟田の野郎、急に電話してきやがって・・・。
見せたいものって何だろう?

(ピンポーン)

大牟田:・・・誰だ。

牧原:・・・俺だ。

大牟田:山。

牧原:川。

大牟田:豊。

(ガチャ)

大牟田:おう、まあ上がれよ。

牧原:つくづく思うんだが、合言葉がお前で終わるというのは如何なものだろうな。

大牟田:何故だ。

牧原:『豊』の分だけいまいち効率が悪い気がする。

大牟田:じゃあ『山』『川』『恵』『里』『佳』にするか?

牧原:奇数がダメって点に気付け。

大牟田:ま、その話は後だ。とりあえず中に入ってくれ。

牧原:そうだ、俺に見せたいものって何だよ。

大牟田:コレだ。

(居間には四つんばいになったビキニ水着ギャル)

牧原:・・・んんんんっ!?

大牟田:どうだ?

牧原:いや、いきなり俺の脳の理解処理能力を大幅に超えてしまっているんだが。

大牟田:見てわからねえかよ、ペット飼い始めたんだ。

牧原:ペットってコレお前、どう見ても・・・

大牟田:美奈子って言うんだ。ほら、挨拶しなさい。

美奈子:にゃおう〜ん。

牧原:にゃ、にゃおう〜ん!?一応分類上はネコ科に属するのか?

大牟田:かわいいだろ?

牧原:二重の意味でな。

大牟田:この愛らしさに負けて思わず買っちゃったんだ。

牧原:買ったのか!?場所はタイか吉原か?

大牟田:何言ってんだ、3丁目のペットショップだよ。

牧原:世も末だな・・・。

大牟田:まあ、ウチのアパートはペット禁止なんで大家に見つかるとやばいけどな。

牧原:心配無用だろ、コレがペットって誰も気付かねえよ。ていうか誰も認めねえよ。

大牟田:いやいや、そうも言ってられないんだ。なんせ最近発情期らしくて。

牧原:それはお前が処理してやれ。場合によっては手伝ってもいいが。

大牟田:もう夜になると発情しちゃってうるさいんだコレが。

牧原:で、お前はそれをどうやって対処してるんだ?

大牟田:そういうときには水をかけると静まるんだ。

牧原:勿体無い!あー、勿体無い!

大牟田:でも発情してるってのは自然の摂理として当然だからな。

美奈子:にゃあ〜ん。

(大牟田、美奈子を抱きかかえる)

大牟田:ほら、もうかなり胸にハリが出てきただろう。

牧原:・・・Fはカタイな。

大牟田:もういつでも子供は産める状態だ。

牧原:もう作っちゃうのか!

大牟田:いや、さすがにそれは面倒見切れないから、あまり外には出さないようにしているんだ。

牧原:ある意味歩く犯罪製造機になっちまいそうだな。

大牟田:でもこのまま去勢しちゃうのも可哀相だし、一回くらいは産ませてあげたいんだ。

牧原:ちゃんと認知してやれよ。

(美奈子、お腹を見せて寝転がる)

美奈子:にゃうん。

牧原:・・・悩殺のポーズか?

大牟田:違う違う、服従のポーズだ。
動物ってのはこうやってお腹を見せて相手に服従心を示すんだ。

牧原:分かる!大いに分かるぞう!

大牟田:そういう時はこうやってお腹を撫でてやるんだ。

牧原:お、俺にもっ!

美奈子:ふにゃーっ!

(美奈子、牧原の右手を噛む)

牧原:いてえっ!

大牟田:ははは、初対面の人間にそう簡単には触らせないさ。

牧原:・・・なかなかお堅いんだな。

(美奈子、台所へ)

美奈子:にゃあ。

牧原:あれ、どこへ行くんだろう。

大牟田:ああ、台所だろ。多分トイレだ。

牧原:ナニッ!それはさすがにまずくないか?

大牟田:んーむ、確かに台所がちょっと臭くなって食事に支障が出る。

牧原:いやそうじゃなくて、何と言うかもっと倫理的なものが。

大牟田:お、戻ってきた。

美奈子:んにゃん。

大牟田:ホラ見ろよ、このすっきりした顔。
どれ、片付けるとするか。お前やってみる?シャベルですくって袋に入れるだけだぜ。

牧原:いや、いい。変な趣味に目覚めそうだ。

(ピンポーン)

牧原:あれ、誰か来たぞ。

大牟田:多分ゆみだな。

牧原:ゆみちゃんってお前の彼女の?

大牟田:ああ。お前同様今日が美奈子の初お披露目なんだ。

牧原:俺は帰る!修羅場はごめんだ!

大牟田:ははは、何言ってんだか。

(インターホン越しに)

大牟田:・・・誰だ。

ゆみ:・・・ウチや。

大牟田:山。

ゆみ:本。

大牟田:山。

(ガチャ)

大牟田:やっぱりゆみだったか。

ゆみ:『本』使いはウチだけのはずやろ?

牧原:合言葉で来客を見極めていたのか。

ゆみ:何やのん、ウチに見せたいものって?

美奈子:ふみゃーっ!

大牟田:こらこら、この人は怖くない怖くない。

牧原:本能的に自分の立場を察知してるなあ。

ゆみ:な・・・な・・・

牧原:さて逃げるとする・・・ん?

ゆみ:何やこの子、めっちゃかわいいやん!

牧原:はあ?

大牟田:だろ?お前のために高い金払って買ったんだぜ。

ゆみ:この子抱いてもええ?

牧原:・・・それはそれでちょっと見たいな。

大牟田:ははは、もう立派な大人の体重だからな、お前にはちょっと無理だろう。

ゆみ:ありがとー!ウチますますアンタのこと好きになったわ!

大牟田:さすがは『有田ペットショップ』だよ。品揃えも一級品さ。

牧原:・・・ちょっと待った、その店って3丁目ってことはココから近いよな?

大牟田:ていうか来る途中にあったろ。

牧原:よし、俺も買う!そしてあんなことやこんなことや・・・。

(牧原、退出)

大牟田:ああいうヤツが一番危ないタイプだな。

ゆみ:なあなあ、早く散歩に連れてこうや。

大牟田:大家に見つからないようにな。






ー数日後ー


(美奈子を連れて散歩中の大牟田、牧原に出会う)


大牟田:あれっ、牧原!買ったのか!でもこれ・・・。

(牧原が連れているのは中年のオッサン)

牧原:・・・メス、売り切れだった・・・。

大牟田:買うなよ。

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497/545いっぱいいっぱい

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